ほんのメモ

本を私なりに解釈したメモ

フェイクニュースを科学する「第2章 見たいものだけ見る私たち 一.認知の癖」

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主題

人は見たいように見る

我々は認知バイアスによって他者からの情報を過剰に評価してしまう

認知バイアスは200種以上あるが便宜的に4種に分類する。

1.情報過多 2.意味不足 3.時間不足 4.記憶容量不足
多すぎる情報に何とか対処するための癖 さまざまな手がかりを利用して、データから何か意味のあるものをつくる癖 限られた時間の中で迅速に判断し、行動するための癖 重要な情報を優先的に記憶するための癖

情報過多だから気が付くのは…

  • 変化
  • 奇妙さ
  • 繰り返し
  • 先入観との一致

意味不足だからギャップを埋める…

  • パターン
  • 一般性
  • 疑わしきは罰せず
  • より簡単な問題
  • 現在の考え方

時間不足だから思い込む…

  • 私たちは正しい
  • 私たちにはできる
  • 手近なものがベスト
  • 始めたものは終わらせる
  • 選択肢を残しておく
  • 簡単なのはベター

記憶容量不足だから記憶容量を節約する…

  • 記憶を編集して減らす
  • 一般化する
  • 例を記憶する
  • 外部メモリを使う

認知バイアスについて

認知バイアス一覧で社会心理学入門


フェイクニュースを科学する「第1章 フェイクニュースとはなにか 三.フェイクニュースの科学」

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主題

偽ニュースは速く遠くまで拡散する

誤情報は事実よりも遠く、深く、速く、幅広くカスケード(シェアが連鎖)する

  • 誤情報は真実よりも拡散しやすい
  • 情報拡散は自分の考えや価値観に一致する情報の場合に起こりやすく、また、反証する情報は拡散しない
  • 偽ニュースの拡散にはパターンがありAIが偽ニュースの検出に役に立つ可能性がある
  • 偽情報のほうが新規性を感じやすく噂になりやすい。 また、偽情報に接した人が驚きや恐れや嫌悪などの感情を抱いて、情報共有を求める傾向があるのではないかと推測できる。


フェイクニュースを科学する「第1章 フェイクニュースとはなにか 二.フェイクニュース小史」

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主題

本書で取り扱うフェイクニュースは、ソーシャルメディア時代の偽ニュース

テクノロジーを悪用することで虚偽情報を効果的に生み出し、拡散し、日常生活だけでなく民主主義にまで影響を与えてきたフェークニュース

フェークニュースの歴史

* トランプ大統領の誕生とフェークニュース
* ピザゲート事件
* フェイクニュース工場
* ロシアンゲート事件
* ケンブリッジ・アナリティカ


フェイクニュースを科学する「第1章 フェイクニュースとはなにか 一.フェイクニュースの全体像」

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主題

フェイクニュースとは、偽ニュースという言葉におさまらない現象である。

フェイクニュースを理解するためには虚偽情報の種類、動機、拡散様式の三つを理解する必要がある。

同じ情報を何度もソーシャルメディアで目にするようになると、 よく確かめもせずにその情報を事実だと信じやすくなる。 その情報が自分の価値観と一致する場合はなおさらである。

【虚偽情報の種類】

分類 概要
風刺パロディ 害を与える意図はないが騙される可能性がある
誤った関連付け 見出し、画像、キャプションなどが内容と合っていない
ミスリーディングな内容 誤解を与えるような情報の使い方
偽の文脈 正しい内容が間違った文脈と共有されている
偽装された内容 正しい情報源が偽装されている
操作された内容 だます目的で情報や画像が操作されている
ねつ造された内容 だましたり害を与えるために新たに作られた100%嘘の内容


ルールリテラシー「最終章 ルールとは何か」

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主題

ルールを守り守らせるのは「力」ではなく「技術」

ルールは他者に行為を強制するものではなく、他者とゲームを共有する技術である。

ルールは協力を具体的に作り出すためのものであり、人々が同じ目的のために助け合うことを可能にする技術である。

ルールリテラシー 共働のための技術

ルールリテラシー 共働のための技術


ルールリテラシー「第10章 ルールの破り方」

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主題

ルールは必ずしも守られなければならないわけではない

ゲームをする意思がない者はルールを守る意思もない。

アリバイ的対応

ペナルティを避けるためだけにルールを守っているふりをする。 ゲームが意図するところを無視しているのでルールは破られているといえる。

言い訳

別のルールを参照することにより目の前のルールを破る。 例えば、会社の不正を黙認するというルールを法律を参照して破る。

既成事実化

ルールを否定し、新しいルールを創造する。 例えば古い慣習を無視して、革新的なことを実施する。

アウトサイダー

社会的カテゴリーから離脱し、ルール破りを認めさせる。 例えば、変人だけど仕事はできる。


ルールリテラシー「第9章 禁止と強制」

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主題

禁止のルールの運用は特に注意する必要がある

禁止のルールを「ルールとして」運用するためには、禁止されていることをしない代わりに何をしなくてはならないかが明確にイメージできなくてはならない

禁止のルールとは「~してはいけない」というルール
強制のルールとは「~しなければならない」というルール

ゲームのコンテキスト(文脈)に沿わない禁止のルールは、無視されがちである。 なぜなら、それをしない代わりにゲームにおいて何をすれば良いのか不明瞭だからである。 例えば、いじめは、いじめをすることによって、自分がいじめの標的にならないようにするという ゲームの側面がある。よって、「いじめをしてはならない」というルールは、ゲームにおいて いじめをしない代わりに何をすればよいのか不明瞭なので無視されることがある。

ルールリテラシー 共働のための技術

ルールリテラシー 共働のための技術