ほんのメモ

本を私なりに解釈したメモ

工学的ストーリー創作入門:文体

文体で必要なのは、文章をうまく流れさせることである。あまり凝りすぎると読者の評価が落ちる。詩人のような美しい文体でなくてよい。 文体は自分で勝ち取るものだ。自らが発見し伸ばしていかなければならない。文体に才能は関係ない。ただ書くのみだ。適切で無駄がなくプロのレベルで書かれた文章。それがストーリーを読んでもらうために必要だ。

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工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素


工学的ストーリー創作入門:シーン

書きたいものがあってもシーンを作らなければストーリーにならない。シーンはストーリーの最小単位である。

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一つのシーンは「始まり、真ん中、終わり」で出来ている。終わりの部分で次のシーンに向かう記述をし、テンションを高めなければならない。 どのシーンでも必ずストーリーを進展させること。シーンにおいて決断もせず行動もせず何も進展しないのはシーンの基本原則に反している。一つのシーンに一つだけ進展情報を入れるようにするとよい。 シーンの展開の仕方はそのシーンの意味によって決まる。そのシーンの意味をよく考えなければならない。読者に何を体験してもらうかを指標にシーンを展開をしよう。くどい説明はシーンのテンポひいてはストーリーのテンポを落とす。テンポを落とさない、つまり読者のテンションを落とさないシーン展開を心がけよう。

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工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素


工学的ストーリー創作入門:構成

ストーリーで最も大切なのはコンフリクト(葛藤、対立)である。コンフリクトを構築するには構成を知らなければならない。構成はコンフリクトをドラマ的な緊迫感にする。構成はストーリーの基盤である。ストーリーの全体をしっかりした構造にするためには、構成を固める必要がある。

四分構成

ストーリーを四つのパートに分け、パートごとに文脈を変えていく。四分構成は、ストーリーのロードマップである。

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パート1設定

ストーリーの最初の20~25%の指名は残りのストーリーのための設定である。最初はフック(つかみ)で読者の関心をひいたあと、「主人公にとってかけがえのないもの」を読者に伝える。 主人公のバックストーリーを利用して、読者に主人公への共感を持ってもらう。主人公の紹介と舞台設定の紹介もパート1で全部済ませる。 パート1が終わるとプロットポイント1で敵を出現させる。また、プロットポイント1の前(または同時)にインサイティングインシデントを作る。インサイティングインシデントとは、物事を引き起こす出来事という意味である。インサイティングインシデントにより、ストーリーに流れが発生する。その流れの意味は、プロットポイント1によって判明する。プロットポイント1はパート2への転機となる。パート1では、緊迫感はあるが、どんな敵に対してどんな戦いをするかは、まだわからない。

パート2反応

パート2で主人公は新しい状況に反応する。主人公は、まだ積極的には行動しない。パート2で主人公は、走り、隠れ、観察し、分析し、見直し、計画し、人材を探す。パート1でしっかり人物紹介や状況説明ができていれば、読者は主人公に感情移入できる。パート2の終わりで主人公は何かに気づき計画を練る。流れが大きく変わる転換点、それが、ミッドポイントである。

パート3攻撃

ミッドポイントを超えたパート3で主人公は、体制を立て直し積極的になる。ミッドポイント、つまり主人公が変わる転機がなければストーリーは平板になってしまう。しっかりとしたミッドポイントがパート3に厚みを持たせる。

パート4解決

パート4では新しい情報はもう出ない。パート4では主人公がいかにゴールを達成するかを書く。ここで主人公は自力で戦い英雄になる。傍観者には決してならない。

転換点の役割

転換点は八個ある。転換点では新しい情報がでて、ストーリーの流れやテンション、危機感が変わる。プロットのひねりはストーリーを活気づけるのでいつ入れてもよい。ただし、主要な転換点は意識して大切にする必要がある。 読者は転換点に気が付かないことも多い。静かな会話やちらりとみえる影、武器、こっそりのぞく視線などかすかなものでも転換点になる。

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転換点を含めた構成は以下のようなものになる。

  • ストーリーの「オープニング」のシーン、あるいはシークエンス
  • 最初の二十ページ以内で読者の関心をつかむ「フック」
  • 流れを引き起こす「インサイティングインシデント」
  • 主人公を反応モードにする「プロットポイント1」
  • 敵対勢力の性質などを思い出させる「ピンチポイント」
  • 主人公を攻撃モードにする「ミッドポイント」
  • 敵対勢力の性質などを再度思い出させる「ピンチポイント2」
  • 主人公を解決に向かわせる「プロットポイント2」
  • 最終の解決シーンまたはシークエンスがある「クライマックス」

パート1「設定」のミッション

パート1には五つのミッションがある。パート1では五つのミッションをすべて完遂するのが重要である。

第一のミッション:強力なフックを仕掛ける
フックは読者の心をつかみ読みたい気持ちにさせるものである。フックの位置は早いほうがよい。フックは最初の三、四シーンまでの間に入れよう。

第二のミッション:主人公の紹介
主人公を早めにストーリーに登場させる。読者は主人公と出会い親しむ必要がある。プロットポイント1で転機が来る前に主人公が大切にしているもの、失いたくないものを描写する。

第三のミッション:危機感を設定する
主人公のなにが危ういかを提示する。読者はまだ理解できないかもしれないが、プロットが進むにつれてその意味が分かってくる。プロットポイント1を成功させるには、主人公にとって「何が死活問題か」をはっきりさせる。

第四のミッション:伏線をはる
プロットポイント1で起きる変化に向けて伏線をはる。伏線とは「後で起きる出来事や、人物に関する事柄を示す記述やほのめかしで、はっきりとしたストーリーポイントとして読者にまだ認識されないもの」である。伏線をどこまではっきり書くかは書き手の自由である。

第五のミッション:始動の準備
プロットポイント1への流れを作る。プロットポイント1が突発的な事故やかすかな変化であっても、その前のストーリーの流れに気を配らなければならない。

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プロットポイント1

プロットポイント1はストーリーで重要な転換点だ。プロットポイント1はパート1とパート2の架け橋である。橋の前までは「設定」で、橋を渡ってからは橋で起こったことの「反応」となる。プロットポイント1の使命はストーリーを「設定」から「反応」モードにシフトさせることにある。プロットポイント1では、主人公の現状や思惑を変える出来事が起こる。主人公はプロットポイント1で起きたことにより、以前にしていなかった何かをしなくてはならなくなる。プロットポイント1が起こす変化は大きい。そこに意味が生まれるからだ。意味があるから主人公が動く(プロットポイント1では主人公の敵対勢力を出すのが望ましい。敵対勢力が現れることにより主人公とのコンフリクトが起こる)。 プロットポイント1が伝えるのは「主人公が真実だと思っていたことは実は真実ではなかったかもしれない」ということである。プロットポイント1では主人公の大切なものが脅かされる。

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パート2「反応」のミッション

パート2のミッションは「主人公のリアクション描き続ける」ことにある。 パート2では主人公の反応を書く。主人公の活躍を描きたくなっても我慢し「試みるが失敗する」くらいに抑える。パート2で描かなければならないことは3つある。

  • 引き下がって立て直す
  • やってみるが失敗する
  • ピンチポイントで敵の力を提示する

パート2のシーンはすべてミッドポイントに向けて作る。

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ミッドポイント

ミッドポイントとは「ストーリーのちょうど真ん中で提示される主人公や読者の体験や理解を変える新情報」である。ミッドポイントによりストーリーの流れが変わり、新たな重みと緊張感がストーリーに加わる。ミッドポイントによって得た新しい認識から新しい決断や態度、行動が生まれる。

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パート3のミッション

パート3のミッションは「主人公が敵対者および主人公の内面の悪魔と戦うところを見せる」ことにある。パート3で主人公は非常に積極的に行動する。その行動が成功するかは分からないが失敗したとしても、主人公は失敗のたびに学んで立ち上がる。

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ピンチポイント

ピンチポイントとは「敵対勢力の性質と予想される結果を示す例、あるいは思い出させる描写」である。ピンチポイントは主人公の目線ではなく、読者が直接体験できるように書く必要がある。ピンチポイントはパート2の中央とパート3の中央に設ける。

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プロットポイント2

プロットポイント2とは「ストーリーで最後に提示される新情報」である。プロットポイント2以後、主人公のアクション以外に新しい状況説明はなくなる。プロットポイント2により主人公に必要な情報はすべて揃い、ストーリーは解決モードにシフトする。

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パート4のミッション

パート4のミッションは、ある条件だけを守って自由に書くことだ。パート4を成功させる条件は新しい情報を出さないことである。情報を出すならあらかじめパート4より前で伏線をはるか、言及しておかなければならない。

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チェックリスト

最後にストーリーに関するチェックリストを示す。ストーリーを書く前、またはストーリーを書いた後にこのチェックリストを使ってストーリーの完成度を上げよう。

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出典元
THE SINGLE MOST POWERFUL WRITING TOOL
著者のブログ記事

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素


工学的ストーリー創作入門:テーマ

テーマとは、「ストーリーが意味すること」である。テーマは生きることそのものを表す。テーマは読者の心と知性を刺激する。ストーリーのテーマを読者に任せるのではなく、きちんと計画しよう。 まずは、強度を持ったテーマを計画するために「何についてのストーリーなの?」という問いに答えてみよう。この問いに答えるときに感じる衝動がテーマを伝えようとする意図の強さを示す。

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テーマと人物のアークの関係

主人公が学べば、読者も同じ学びを得る。それでテーマが伝わる。主人公にとってはストーリーが学びの場である。主人公が苦悩しながら何かを探り、経験し、成長すればテーマが現れる。テーマが主人公のアークである必要はないが、主人公のアークがテーマになりえることは覚えておこう。

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工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素


工学的ストーリー創作入門:人物設定

人物設定には七つのカテゴリーがある。

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表向きの顔と性格
癖や習慣、動きや外見、周囲はそれをみて人物を認識する。

バックストーリー
ストーリーが始まる前に起きた全ての出来事。今の人物を形成する過去のことである。

人物のアーク
ストーリーの中で人物が体験する学びや成長(変化)。その人物にとって最も厄介な問題をいかに克服するのかを考える。

内面の悪魔との葛藤
心のネガティブな側面。認識や思考、選択、行動を左右する心のあり方について検討する。

世界観
人物の信念体系や倫理観、バックストーリーと内面の悪魔がその人物の世界観に反映される。

ゴールと動機
決断や行動を後押しするものの検討。その人物がどんな代償や逆風にも負けずに得ようとするもの。

決断、行動、態度
ほかの六つの全てを反映してなされる決断や行動を定義する。

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人物を三つの次元でとらえる

ストーリーにはコンフリクト(葛藤、対立)が必要である。ストーリーにコンフリクトがあることによりドラマ的な緊張感がうまれ、読者がストーリーに感情移入できる。よって、ストーリーに登場する人物にはコンフリクトが必要である。人物を三つの次元で捉えると人物のコンフリクトを表現できる。

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人物を三つの次元で捉えて、人物の七つのカテゴリーを考えると深みのある人物設定になる。

第一の次元はただ事実として存在する。第一の次元の描写だけでは、人物の真実はわからない。別の次元で第一の次元の意味や意図を示さなければ読者に人物の真実は伝わらない。

第二の次元は「第一の次元がそう見える理由」を明かす。ただし、第二の次元は、まだ「その人物が読者にそう思ってもらいたい理由」でしかない。見せかけ(第一の次元)から人物の言い訳(第二の次元)を経て第三の次元で人物の実像が見えてくる。

第三の次元は、人物がピンチに陥ったとき、人物が必要に迫られたときに現れる人物の顔である。第三の次元では人物のモラルや心が表れる。それは第一と第二の次元で見えた顔と一致するとは限らない。

人物を変化させる

人物は、読者に好かれなくてもよい。だが、読者に応援してもらうことは必要である。読者には人物の心情の変化についてきてもらわなければならない。ストーリーではその人物に「変化の道」を歩ませる。人物は危機や必要性に迫られて行動し、達成し、学び、変化する。書き手の仕事は人物の成功や失敗そのものを書くことではなく、その人物を通して読者の共感を得ることである。

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人物のバックストーリーを作る

人物がどう考え行動するのか深くその心理を考える必要がある。心理に裏付けられない行動は薄っぺらく見える。人物の心理を考えることは「第二の次元」を考えることである。人の世界観は社会の価値観や政治、好み信条などに培われその人の態度や習慣、行動に現れる。 行動には心理的な裏付けが必要である。心理の理由になるのが、その人物のバックストーリーである。その人物が「なぜそうなったか」をバックストーリーで示す。ただし、バックストーリーをすべてストーリーに書くのはひかえたほうがよい。バックストーリーの描写は読者が人物の心理の背景を感じとれるくらいでよい。

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人物のコンフリクトを作る

コンフリクトとは主人公の動きに反する力を指す。優れたストーリーには、読者を沸かせるコンフリクトが二種類ある。主人公に対抗する外的要因とのコンフリクトと、主人公を引き留める心のコンフリクトだ。後者を「内面の悪魔」という。「内面の悪魔」とは、メンタルの在り方、欠点、思考パターンや心の価値観を揺るがせる思い込みなどである。人物がどうやってコンフリクトを乗り越え克服するか。それが、ストーリーの核になる。

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人物のアークを作る

「内面の悪魔」への対処方法が人物のアーク(変化)になる。アークとは人物が力と洞察を得ること、欠けていたものを得ること、つかえをとること、過去を捨てること、許すこと、大事な局面でよりよい選択をすることである。つまり人物のアークとは、その人物の学びである。

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人物のアークはサブプロット(メインのプロットに従属し、かつ関連する節)を充実させる。また、そこからサブテキスト(言外に含まれた意味)も生まれる。 多くのサブプロットは要約すると疑問文の形になる(二人は恋に落ちるか?彼女は仕事を得るか?生きるか死ぬか?)。人物に関するサブプロットを作るときは第二の次元、つまり「内面の悪魔」に注目しながら人物の背景を語ると充実する。「内面の悪魔」によって人物の選択肢を狭め行動に影響が出るようにすれば、やがてそのサブプロットはメインプロットと融合するだろう。 人物に関するサブテキストは、社会、心理、経済などの状況的なプレッシャーがあることを示すことが多い。人物は様々なプレッシャーに影響を受ける。その影響との葛藤が、人物に関するサブテキストを浮かび上がらせる。

人物を構成のパーツとして考える

「ストーリーの文脈と使命」に注目して人物を考えるとストーリーの構成の手掛かりになる。

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ストーリーのはじめの部分を「設定」と呼ぶ。主人公がどうなるか、どんな敵対者と衝突するかまだ分からない。人物が外に見せる顔(第一の次元)を設定のパートで見せる。 次に「反応」が起こる。主人公は、まったく新しい問題やニーズに直面するが問題解決には至らない。「反応」の部分は人物のアークの開始点でもある。主人公が表面を取り繕い続ける限り(第一の次元にとどまる限り)自由になれない。「反応」では、なぜそんな選択をするのかその心理(第二の次元)を掘り下げる。 「反応」の次は「攻撃」である。主人公は戦いを始める。「攻撃」では、第二の次元に潜む内面の悪魔の弊害がはっきりと表れる。主人公自身もここで内面の悪魔の存在に気づきはじめる。 「攻撃」のあと、「解決」にいたる。主人公は成長する(人物のアーク)。主人公は「内面の悪魔」を払拭し、危険を顧みず決断し行動する。

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

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工学的ストーリー創作入門:コンセプト

コンセプトは問いを投げかけるものである。その問いの答えがストーリーになる。コンセプトは高尚である必要はない。しかし、しっかりと機能するものを据える必要がある。 アイディアを物語用に進化させたのがコンセプトである。コンセプトはストーリーの土台になり、舞台になるものだ。コンセプトは問いを投げかけるものだととらえなければならない。コンセプトから浮かび上がる問いがストーリーになる。

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コンセプトを立てたら自分で評価を行う。

そのコンセプトは新鮮で独自性があるか?
→コンセプトは「ただのアイディア」ではなく魅力と独自性があるほどよい。

そのコンセプトが平凡でも新たなひねりを与えるか?
→言い換えると「どれだけストーリーを深く掘り下げることができるか」という問いである。コンセプトが平凡なら斬新さや意外性、好奇心をそそる何かが必要となる。

そのコンセプトは魅力的か?
→新鮮で独自性があってひねりがあれば、魅力的であるというのは誤解である。主人公が奮闘するシチュエーションやエキサイティングな夢、課題が必要になる。

そのコンセプトはドラマが展開しやすい舞台を作るか?
→コンセプトは練るほどにレベルが上がり枝分かれし、よりパワフルになる。

そのコンセプトは他の三要素につながるか?
→そのコンセプトの中で人物が動き、テーマを読者の心に響かせることができるかが重要である。

そのコンセプトは簡潔な「What if?(もし~なら?)」で表現できるか?
→豊かで魅力的なコンセプトは必ず「What if?」という問いで表すことができる。よい質問は答えを強く求める。その答えがストーリーになる。

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自分にあうコンセプトを立てよう

そのコンセプトを使ってストーリーを創作することに情熱がもてるか考える必要がある。コンセプト選びには自分への問いが隠れている。なぜそのストーリーを書くのか自分の動機を考えなくてはならない。

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

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工学的ストーリー創作入門:六つのコア要素

六つのコア要素は、ルールではなく原則である。ストーリーを書く前に六つのコア要素の原則を知りストーリーを設計するべきだ。先に述べておくが、ストーリーを設計することは不自由になることではない。むしろ自由になるためには原則があるほうがよい。 ストーリーについて知るべきことは、非常にたくさんあり、かつ複雑だ。しかしそれらを六つのカテゴリーに大別すると、本質が見えやすくなる。それが、ストーリー創作の六つのコア要素だ。六つのコア要素とは「四つの基本要素」と「二つの「書く」技術」からなる。

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コンセプト

ストーリーの土台となるアイデア。「もし~だとしたら」という問いで表すとはっきり分かる。

人物設定

人物は、読者に好かれる必要はないが感情移入できるように設定されなければならない。

テーマ

世の中の何を書き出すかを考えなければならない。

構成

物事を伝える順序、その順序の理由。構成には型がある。

シーン展開

ストーリーをつなげていく技術

文体

ストーリーを飾る技術

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「コンセプト」「人物設定」「テーマ」「構成」は、どれから考え始めても構わない。何を一番に考え始めたとしても最終的に四つの要素がそろって機能すればよい。六つのコア要素を用いた書き方に定型はない。方法論より「何を知り、何を実行するか」が重要である。

工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素

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